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失行の症状事例
失行の症状事例

失行の症状事例

手足にしびれや麻痺が無い、さらに腕や足の運動機能も衰えていないのにもかかわらず、目的のある行動が出来なくなるという症状です。
これまでできたことが出来なくなるのが認知症の特徴ですが、特に足腰が悪くないのに急に衣服の着方が分からなくなる、手が悪くないのにごはんの食べ方が分からなくなる、などが失行です。

箸やスプーンの使い方が分からなくなるのと同時に、料理の食べ方が分からなくなるというのも失行になります。
食べ方が分からないがために、食べ物で遊ぶように見えることもあります。
これは観念失行と呼ばれることもあります。

これらはどれも、介護者や家族などが見本を見せてあげると、意外と治ります。
もし方法が分からないようで、困っているようだったらその方の近くに行って、さりげなく見本を見せて一緒にやるのがおすすめです。

洋服の着方が分からなくなる

着方が分からなくなるというのは、ズボンをはいているのに、その上にパンツをはいたりするとか、セーターをはこうとする、靴下を手にはめたりするというものです。
これを更衣失行と呼びます。
また、失禁したことに対して後始末が出来なくなるのも失行に該当します。

このような例がありました。
ある方がパンツを汚してしまいセーターをはこうとしていました。
介護者が汚れたパンツを探そうとすると、タンスに入っている布団の間から見つけました。
その方に注意しても覚えていないため「人のせいにしないでよ」「意地悪だね」と言い合いになってしまったというケースです。

これは失禁したことの判断力が落ち、後始末と着替えの失行、そして記憶障害が重なったために起きたことです。
症状が単独ではなく様々なことが重なると事態も複雑になる上に、このようなことが何度も起こり得ます。

単に着替え方が分からなくなっている失行だけなら、ただ教えるのではなく、介護者が一緒になってパジャマや洋服の着替えをすれば簡単に出来ることもあります。
面倒がらずに、見本を見せるようにしましょう。

道具の使い方が分からなくなる

ボールペン、箸、掃除機といった道具の使い方が分からなくなります。
物に対しての失認、失行が起きていると考えられます。
もしそのようなことを見かけても決して責めたり、叱ったりするのではなく、一緒になってさりげなく行うようにしましょう。

これまでできたことがいきなりできなくなると、家族としては普通に注意をしたくなると思います。
急のことでついつい「何で出来ないの?」と言ってしまいそうですが、どれだけ叱っても分からなくなっているのが、認知症の特徴です。
どれだけ説得して叱っても、記憶に残っていないため出来ない、分からないという事実は変わりません。

さらに、叱られた方は「何とかしなくちゃ」と思うばかりで、ますます混乱し、失敗を重ねてしまいます。
正しい使い方も分からないため、見本を見せなければストレスだけがどんどんのしかかっていきます。
ほかの失行の症状のように、実際にやって見せるとすぐにできるようになります。
ちなみに、料理の食べ方がわからなくなるというのも同様で、その場合は観念失行と呼ばれることがあります。

食べ方がわからなくなる、食べ物で遊ぶように見える

食事をとる際、箸を一本だけ持ってどう食べるの?と悩んだり、スプーンの柄の方をもって食べることがあります。
これは食器類の失行に該当しますが、場合によっては食べ物を一つのお皿に載せて混ぜ込んでから食べようとする、食の失行が現れることもあります。
食器類はきちんと使えるのに、食の失行だけが発症して「食べ物で遊ばない!」と怒ってしまいそうですが、これも認知症の症状の一つなのです。
ごはんとおかずは混ぜないで別々に、箸で食べるもの、という健常者の観念から逸脱していることから、観念失行と呼ばれます。
これは掃除機は掃除するもの、トイレは排せつをするところ、という観念を失行するというケースもあります。

これも他の失行と同じく、目の前で箸の使い方を見せるのはもちろん、食べる順番や食べ方などを見せて一緒に食べるようにしましょう。
認知症とは様々な記憶障害があり、とてもつらい症状ではありますが、技の記憶は残ります。
つまり、見ていることを模倣して、学習することは不可能ではないのです。
とにかく叱るだけではなく、正しい方法や食べ方を見せてあげると、意外と出来てしまうものです。

食の失行はおかずやお皿が多いと混乱しやすくなり、発症しやすくなるため、ごはんとおかずを1皿ずつ出して、出したおかずを完食したら次のおかずや汁ものなどを出す、という感じで進めて行くのも手です。
飲み物は透明なコップに入れて飲み物と認識しやすくするなどの工夫も良いと思います。

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