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介護現場で事故やトラブルが多い理由
介護現場で事故やトラブルが多い理由

介護現場で事故やトラブルが多い理由

ベテラン介護士が少ないことも原因の一つ

まず、第一に言えることは、現代という時代は、高齢者が増えた時代と言えます。さらに言うと、後期高齢者といわれる、75歳以上の人達が大勢増えました。その人たちの中には、いろいろな体のリスクを抱えている人がいます。そういう人たちの、日本の人口に占める割合が高くなってきたことが、老人の事故やトラブルの危険を高めている第一の要因です。

二番目は、日本の医療の財政が厳しくなりました。それで、本来ならば医療機関で療養を続ける必要がある高齢者が、介護の方に移らざるを得ない状況になっていることです。これから、ますます医療機関にある「療養病床」の削減が進むことになりそうですが、そうなると、病院でいることができなくなり、介護の施設に回らざるを得なくなります。これにより、老人の事故が増えることが予想されます。

三番目は、現場経験の少ない人が、介護の現場に入ってきているということです。そうなっているのは、「雇用対策の推進」によって、未経験の人が雇われるという、一時的な現象と思う人もいるかもしれません。しかし、これからますます老人人口が増えることを考えると、介護の場での人手不足は深刻になり、介護経験の少ない人でも、雇われることになると思われます。

また、これからは、ますます介護報酬や補助金が削られる方向にあります。そうなると、リスクに対応できる人材が不足し、現場で働く人々の研修などもおろそかになり、事故を防ぐ能力が落ちてきます。環境整備が十分に行われないと、事故リスクが高まるという結果になるのです。

国は、研修カリキュラムを見直そうとはしています。研修により、ケアマネジメントの質を高め、何とか事故を抑えようという動きを見せていることは確かです。しかし、具体的な方策に関しては、まだまだ「現場任せ」という状態です。だから、現場を管理している事業者や、施設によって、「事故リスク回避」のノウハウに、大きな差ができてしまっています。国は、今、事業者や施設に対してしっかりとした方針を示さなければなりません。そうしないと、事故のリスクを減らすことができないでしょう。

事故の8割は「転落」か「転倒」

高齢者介護の現場で、起きやすい事故の2大トップは「ベッドや車椅子からの転落」と「歩行中の転倒」です。およそ、事故の8割以上が、この2つの原因によるものと考えられます。介護を必要とする高齢者は骨や皮膚が弱くなっている上に、筋力が衰えています。だから、いったん転落とか転倒が起きると、けがの状況や、後遺症が、思ったよりひどくなるのです。

その次に多いのは、「誤嚥や誤飲」です。飲食物が飲み込みにくくなるのは、当然のことですが、唾液まで、きちんと飲み込めなくなるのです。それが原因で肺炎を引き起こす事も、多いのです。ですから、食事の内容に気を配ることは勿論のことですが、もう一つ、口腔ケアをしっかり行わないと、肺炎を引き起こす割合が上がることになります。

次いで、介護事故には、「介護者のミス」によって、起きる場合があります。これも、油断がなりません。介護をされる老人は、高齢者ゆえ、骨や皮膚がもろくなっています。故に、おむつ交換の時など、ちょっとした力の入れ具合で、骨折が起きてしまったり、皮膚を傷つけてしまったりするのです。

また、薬を間違って飲ませてしまうというようなミスが、命にかかわるような重大な事故を引き起こしてしまうということもあります。これは典型的な介護ミスですが、あってはならない重大なミスです。介護する者は、気を引き締めていかねばなりません。

その他には、食中毒。これは衛生管理のずさんなところに起きる事故です。

また、入浴介助の時に、介護されている人を溺れさせてしまうということもあるのです。又、過って、熱湯をかけてしまうという事故も起こっています。介護者は十分に注意して、介護しなければなりません。

介護事故以外のトラブル

介護保険を利用して介護を受ける利用者やその家族にとって気がかりなことは、「事故」だけではありません。介護者の心無い言葉で、傷ついたり悩んだりする利用者は、沢山います。身体面で被害を受けなくても、心理面で傷つくということは、れっきとした介護トラブルと言えましょう。これも、リスクマネージメントの対象にしなければなりません。

最近では、施設において、セクハラ発言や暴言を吐く職員がいて、大きな問題になっています。これは言葉による「虐待」です。こうした問題を、職員個人の資質だと捉えていいでしょうか。いいえ、その考えは間違っています。施設の構造的な問題が、その陰に隠れていると見るべきです。そう考えたとき、ここにもリスクマネージメントが必要になってきます。

また、家庭への訪問サービスにおいて、訪問介護者が時間を守らなかったり、ディサービスに行って、利用者同士の喧嘩が生じたりすることもあり、こんなこともトラブルとして、対処しなければなりません。また、利用者の持ち物が無くなったり、壊したりされることも、ままあります。こんなトラブルも、利用者の心に大きなダメージを与えます。

高齢者の介護とは、本来、その高齢者が生きてきた延長線上に、高齢者の「穏やかな終末期」を全うさせてあげることではないでしょうか。そして、その人が自分の人生を満足の内に完結出来る。それが、介護の目的だと思います。「事故」であれ、「トラブル」であれ、それが何らかの理由でかなえられないとしたら、それは、広義の「リスク」と認識するべきでしょう。

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