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ホームヘルパーの労働環境
ホームヘルパーの労働環境

ホームヘルパーの労働環境

介護保険制度が崩壊するときは、ホームヘルパーの問題から始まる、とある介護サービス事業関係者が言ったそうです。

これは、ホームヘルパーが介護保険制度を最も力強く支えているのと同時に、介護従事者の中で労働環境や待遇などが最も凄惨な状況に置かれているから。と考えられます。

財団法人介護労働安定センターが、全国1万7151事業所を対象に実施した平成23年度介護労働実態調査(有効回答は7070事業所)では、訪問介護の事業所で働くヘルパーは女性が92.8%、そのうち60歳以上が28%、50歳以上60歳未満が27.5%と、ほとんどを50歳以上の女性が占めています。
勤務形態は8割以上が非正社員で、時給で働いているのです。

また、同調査の訪問介護員の時間給は平均1235円、1か月間の実賃金は平均10万442円に対し、月給制の訪問介護員はおよそ20万5152円となっています。
訪問介護員は平均で月8万円程度しかもらえず、時間給で働いているということです。
訪問介護の仕事だけで生計を立てるのは非常に難しく、半数以上は自分以外の人が生計を維持していると答え、自分が生計維持者と答えた人は3割程度にしかすぎません。

当然、このような待遇なため勤続年数も短く、介護職員全体の平均勤続年数は4.4年ですが、ホームヘルパー(訪問介護員)は4.1年でした。
およそ半数が3年に満たない期間で退職、転職しているのです。
また、1年未満に退職しているという方は13%でした。

これを受け、厚労省は介護職員処遇改善交付金を設け、一人当たり平均で月1万5000円の助成を始め、事業者へも処遇改善の勧告を出しています。
同調査では事業所の67%が一時金の支給として交付された1万5000円を渡しているとされています。
しかしこれは、渡していない事業者もあるのも事実です。

日本介護クラフトユニオンが22年に行った処遇改善調査では月給制ヘルパーの54%、時給制ヘルパーの41%が不満があると回答しました。

離職率も改善されず、採用してはすぐに辞めていくということが相次ぎ、職員の経験やキャリアアップにも繋がりません。

にもかかわらず、厚労省はヘルパー資格の難易度を上げ、初任者研修に移行させました。
新たに筆記試験も導入し、従来の研修は実務者研修に一本化されました。
介護福祉士には450時間もの研修を経なければなりません。
これは期間では半年以上、受講料は40万円ほどもかかるとされています。
しかも、受けて資格をとれたからと言って報酬が加算されるなどのインセンティブはありません。

21年には介護報酬がプラスになったものの、ヘルパー不足は依然として深刻なままなのです。

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